長い時間が取れないけど、しっかりとストーリーが味わえる作品を楽しみたい!

30分ぐらいで遊べつつ、しっかりとストーリーのメッセージ感も楽しみたい。ついでに言えば、レトロゲームが好きだ。そんな人に楽しんでもらいたい、RPGツクールMZ製のフリーゲームが「Phantom Love」です。

Phantom Love

「Phantom Love」はRPG作品やアドベンチャー作品を多数公開されている、有楠さんが2024年に公開されたRPG。2006年にツクールforモバイルで金賞受賞作品の再リメイクという特徴を持っており、遊びやすさがありつつもレトロRPG感も楽しめる魅力的なRPGになっています。

というのも、次のような特徴がある作品です!

  • プレイ時間は30分程度だからサクッと楽しめる
  • 姫様を助けに行くから始まる、短編ながらメッセージ感もあるシナリオもある!
  • チュートリアルも丁寧、短いけど3人パーティ
  • ドット絵感や1桁~2桁のダメージ感が昔懐かしい

ゆっくり移動やランダムエンカウント、壺からアイテムといった、最近ではなかなか見られない王道レトロ感を採用しつつも、マップのコンパクトさやモブの会話、シナリオで体感させながら覚えさせるような便利機能など。レトロさを味わいつつも、しっかり現代でも遊びやすい。

さらに言えば、王様の命令で姫様を助けに行くというストーリー冒頭ながらも、しっかり王道から舵を切りつつ、最後にはメッセージ性も感じられるような展開に落とし込んでいます。

懐かしさを感じられつつ、遊びやすくRPGの物語感にも浸れる点が魅力的なRPG作品になっています。

「Phantom Love」はどんなゲーム

「Phantom Love」は王様の命令で姫様を救いに行くことから始まる、30分~45分程の規模でまとめられたRPG作品です。

ストーリー:姫様をさらった、からくりを追いかけるRPG

まずは物語の紹介です。

Phantom Love

主人公・騎士ライゼルは、王様から「カセドラ姫」が、からくりの「ファントム」に連れ去られてしまったことを告げられます。ライゼルに命じられたのは、ファントムに連れ去られた「カセドラ姫」を探し出し、城へ連れ帰ること。成功すれば、次の王位を譲ると王様から告げられます。

村の目撃情報から、ファントムとカセドラ姫を見つけ出す主人公でしたが……連れ去られた姫の様子がおかしいのでした。

レトロ感と王道を抑えつつ遊びやすさもある丁寧なRPG

今作はマップ上を歩いていると戦闘に入るランダムエンカウントを採用し、ターン制のコマンド入力スタイルなRPGとなっています。

Phantom Love

いわゆるドラクエタイプの作品となりますが、最初は主人公一人で行動。物語を進行していくことで、複数人のパーティとなる構成になっています。戦闘システム的には、「ツクールらしい」作品ですが、自動戦闘の搭載や大きすぎないマップ構成、比較的サクサク進む戦闘バランスで物語に集中できます。

Phantom Love

一方でしっかりと宝箱が配置されていたり、チュートリアルを兼ねたモブの会話や、便利魔法の使い方を自然と促すシナリオ展開もあり、全体として丁寧な作りのRPGです。

「Phantom Love」の面白かったポイント

「Phantom Love」で特に面白さを感じたのは、コンパクトに纏まりつつもRPGらしさを感じられたことです。

Phantom Love

戦闘的にはオーソドックスなRPGですが、敵の強さはそこまで強くなく、最初に数レベル上げればサクサクと進んでいける難易度です。ランダムエンカウントもオートでサクサクと進んでくれますし、後半になると仲間も増え、それぞれのスキルをどうやって活かして戦うか。特にラスボス戦は、比較的HPも高かったので、うまく回復や補助スキルを使いながらどう倒していくのか考えていくのがとても楽しかったです。

ストーリー面もRPGらしさも本作を語るには欠かせません。さらわれた姫を助けに行くという内容から始まり、王道的な展開なのかなぁと思いながら進めていったら、一瞬ネタゲーと思うような方向の展開に傾きます。ですが、その奇抜な展開も、背景にしっかりと理由があり、「からくりにさらわれた姫」という冒頭の展開も活かしながら、大切なことをふと気がつけるような物語にまとめきっています。

プレイ時間的には30分ぐらいでクリアしたのですが、短編でストーリーを通じじて大切さを感じられるような形でストーリーにまとめきるのはとても難しいことだと思います。特に今作は大きい展開が3箇所、小さめな展開も含めれば5箇所ほどですが、この小さい規模の中でもゲームらしさを感じられるという点は、今作ならではの魅力ではないのかなと感じます。

「Phantom Love」まとめ

「Phantom Love」は1日で遊べる規模の短い展開にまとまったRPGですが、随所に丁寧さや、遊びやすさも意識しており、レトロ感ある王道よりなRPGらしさを短い時間でも楽しめます。ストーリーも王道的な展開から始まり、少しずらすような方向を取り入れつつも、しっかりと軸のあるストーリーにまとめている印象を受けます。

昔ながらのランダムエンカウント&ターン制のRPGを楽しみたいけど、なかなか時間が取れない。さらに言えば、少しメッセージ性を感じるような、ストーリー展開も好きという方であれば、短い時間で遊びつつもレトロなRPGを感じられる本作は魅力に感じられることでしょう。

「Phantom Love」の作品&作者様情報

「Phantom Love」はPLiCy・夢現で遊ぶことができます。

また、作者である有楠さんはXのアカウントもございます。

「Phantom Love」が好きなあなたへお勧めのフリーゲーム

「Phantom Love」が好きな方向けに良いと思う作品を紹介します。