今日はは「忘れ物を届ける」という
テーマの元、社会問題とも共通するような物語を
間接的な描写を上手く使いつつ描いているアドベンチャーゲームの
内容紹介とプレイ感想を書いていこうと思います。
moriheさんがRPGアツマールへ2017年4月1日に
公開されたマルチエンドのアドベンチャーゲームです。
昼寝から目を覚ました主人公が玄関に行くと、
母親からの置き手紙が。
そこには、休憩中に自宅へと来た父親が
書類を忘れてしまったようで、届けてほしいという
内容がありました。
母からの手紙を通じた依頼の元、
父親へと書類を届けるために行動していきます。
本作品はキャラクターを操作しながら、
物語を進めていくアドベンチャーRPGよりのゲーム。
基本的には一本道のようですが、
ところどころに選択肢があったり、分岐につながる
ポイントがあり、枝分かれしてバッドエンディングなどが
用意されているような内容になっています。
マップ数は少ないのですが、オブジェクトなどを調べることで
物語の本筋につながるような情報や進行のために必要な道具などが
手に入ることもあるので、マップ上のものを調べつつ、
良い選択肢をして物語を進めていくようなアドベンチャーになっています。
解説に頼らない、絶妙な間接的表現
さて、本作品ストーリーとしては現代的な問題にも
つながるような内容をストーリーとして組み込んでいるという点も
注目だと思うのですが、自分的にすごいなぁ……と思ったのが、
間接的な表現をうまく活用していることだと思います。
特に電車のシーンが多く登場する本作品ですが……。
時間経過を暗転で表現すると同時に、
周りの乗車している人々に変化をつけることで、
リアルな雰囲気も感じられる時間経過を表現しています。
また、人数の変化に加えて重要な場面が始まると
画面全体に変化をつけるような演出や歩行速度に変化をつけ、
雰囲気が違うことを演出面で上手く伝えています。
直接的な説明ではなく、オブジェクトを使って
作品の設定につながるようなことを
間接的に伝えているような場面もあり。
本編では何かを意識させるような会話が多いので、
こういった間接的な説明や文字以外の画面効果による演出によって、
なんだろう、なんだろうと思えるような世界観に集中でき、
世界観に入りながら物語の展開に集中できた印象がありました。
そんな本作品、少し気になったところも挙げさせて
頂くとすれば、マルチエンドのバッドエンディング部分は
もう少し仕組みがあると嬉しかったかも!
バッドエンディングも決まっている事象に対して
異なる方向からたどり着くような傾向だったのですが、
それゆえ最後が似たような描写になってしまい
「せっかく周回したのに似た感じだな」と
思ってしまう感じもあった印象がありました。
また、いきなりバッドエンディングを見ると、
物語を想像できるような情報が集まりきる前に
終わってしまう可能性もある印象があり、
「んっ、どういうこと?」というのが先行してしまう可能性もありそう!
仕掛けとしてはそれを踏まえてトゥルーを目指してもらう
という方向性なのかもしれないけど、セーブポイントも少なく、
最初からやり直すと思うと、敷居が高く感じちゃうかも。
トゥルーに向けた伏線などはよく出来ていたので、
このゲームスタイルであれば、セーブは気軽でも良かったんじゃないかなぁ……
と自分は感じました。
まとめ
現代的な問題も意識されたストーリーを絶妙な描写とともに描き、
少しずつ上場を理解しながら10分程度の中でしっかりとまとめている
印象を受ける探索的なRPG要素も踏まえたアドベンチャーゲーム。
画面演出を活用し、青年向けコミックのような
リアル感のある雰囲気や世界観に没頭できるようなストーリーで
これから何が起こるのかが、そういうことだったのかと
想像・理解につなげていく要素に面白さを感じました。
ストーリーとしてはよく出来ている一方で、
トゥルーエンドにありきのバッドエンディングになっているので、
バッドエンディングだけで判断せず、完遂をすることで魅力がわかる
フリーゲームだと思うので、トゥルークリアを目指して欲しい作品です。
→ ワスレモノ
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