今日紹介していくフリーゲームは「旅人の責務」。
ふりーむで晃さんが公開されているプラウザプレイのフリーゲームです。
2017年3月16日に公開された作品で、フリーゲーム夢現さんでは
同時期少し前から配信されています。

小説で言えば短編集の一遍のような、
短いながらストーリーを感じられることが特徴の作品です。

本作品は各地を目的もないまま旅している、
リバーがある森を訪れたところから始まります。
森で凶暴なモンスターに襲われた彼は、
他に道がないか探すため、近くにある村へと立ち寄ります。

しかし、その村は人の姿が見えず、
廃墟と化しているようにも見える村。

そんな場所で、彼は昔、彼と同じように世界各地を回っていた
元旅人のケイトと出会います。

この村出身でもあり、旅人としても活動していたケイトの
助言も聞きつつ、この村のある地域を抜けるために、
リバーは彼を襲った魔物を倒すために行動を始めていきます。

本作品は短い時間で楽しむことができる、
ショートストーリーの短編RPG。
自分はおよそ12分ほどでクリアしました。

ランダムエンカウントのフロントビュー、
ターン形式の戦闘システムを採用。
ランダムエンカウント率はまずまずの高さですが、
マップ自体も少ないのでそこまで気にならない感じ。

敵の強さは普通よりやや弱いぐらい。
攻撃ばっかりして5連戦ぐらいすれば負けてしまうと思いますが、
回復魔法を使えば問題なく進行可能です。

ダンジョン自体はワンフロアなので、
どちらかと言うとストーリーを楽しむことに軸をおいている
ミニRPGだと思います。

SSのようなコンパクトなシナリオを楽しめるRPG


さて、本作品は短い規模で構成されている
RPGながら、最後にはしっかりとこの物語が伝えたいような
ことがしっかりと感じられるような終わり方になっており、
故郷愛などを感じさせられるシナリオが楽しめました。

冒頭でも軽く書きましたは、小説で言えば短編集の
一遍のような感覚。
操作を開始してすぐに奇妙な感じの村に入っていくため、
設定から物語に引き込まれていく感じがします。

そして会話イベントの合間合間に数分プレイ規模のRPGパートを
入れているため、操作パートと会話パートのバランスもいい感じ。
シナリオを読まされている感もありませんし、
短いプレイ時間でずっとRPGをやっている感じでもない。

そして最初の引きつけのときにはちょっとホラーっちくな
感じも受けられたのですが、最後の最後はほんのり暖かさも
感じられるような終わり方。

短い時間ながら、ストーリーが印象深く感じました。
作者さんは故郷愛を意識されているのかなぁ……という感じが
強く伝わってくるような内容で、
10数分規模でしっかりとオチに感情を踏まえた物語として
完結している点は、読み物重視のRPGとして楽しめました。

1点、気になる点としては後半経験値取得の処理。
前半パートではザコ戦闘で経験値取得があり、
後半パートでは雑魚戦闘に経験値取得がなかった
印象があったんですよね。

元々経験値おまけみたいなものなのですが、
この規模であれば、統一した方がシステムとして確立されますし
違和感発生するポイントも少なく出来てスムーズなんじゃないかなぁ……
と思いました。

まとめ


短い時間で楽しめる、読み物&ミニRPG系の作品。
短編ですが、冒頭からグッと引き込めるようなマップ構成を取り、
コンパクトながらも終わりまで物語をしっかりと紡いでおり、
この物語を通じて感じられるようなことも明確に感じられる作品。

設定自体はコンパクトですので、長編などの細かい描写がある作品と
比較すれば物足りない点もあるかもしれませんが、
個人的には短編としてテンポを考えつつもいい感じに会話を回しており、
気軽に始めてストーリーも楽しめるような感じがありました。

短い時間で物語性の強く、ちょっとRPGも楽しめるような
作品を探しているときにプレイすると良いんじゃないかなーと
思える作品でした。

旅人の責務をプラウザプレイ(ふりーむさん)

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