先日、花屋さんの前を通ると、
「卒業式・送別会。別れの席に花束を」という
ポップが貼ってありました。
春から進学、就職で今住む場所から遠い地域に行き、
来月からは新天地での生活が始まり、緊張されている方も
多いかもしれません、
一方で、社会人経験豊かな方などは、
新天地で活躍する人々のドキドキした表情に、
自分も同じような思いをしたなぁ……と懐かしさを感じ、
地元や田舎のことを思い出される方もいるのではないでしょうか。
今日紹介していく作品は、
そんな地元の懐かしさに浸ることができるADV作品、
「穏やかなる遠州」の紹介と感想を書いていこうと思います。
穏やかなる遠州は2016年12月22日に
RPGアツマールへ投稿され作品。
自然が感じられるような短編系作品を複数公開されている
えるふぁさん制作の超短編ADVです。
親父が倒れたことをきっかけに、
遠州にある実家の旅館まで戻ることになった
けんの姿を描いた作品。
実家近くに来たシーンから
ゲームとしての行動操作は始まります。
そんな彼が出会ったのは、けんを迎えに来た
女の子うめ。
彼女はけんを迎えに来ると同時に、
「旅館で出す食べ物を採って来て」と伝言を
頼まれたことを伝えます。
ケンはうめとともに自然の食べ物を探しながら
旅館へと向かうことになります。
本作品は戦闘などもなく、
マップ上に置かれている物を調べることで
ケンとうめの会話を楽しんでいくという、
アドベンチャーRPG作品。
マップ移動ポイントには白矢印のアイコンがあり、
マップ上で調べると反応が出るポイントには
黄色の矢印が設定されています。
ゴールまでも真っ直ぐ行くことができますが、
オブジェクトを調べてイベントを見ていく楽しみが
メインの作品となっています。
作品一体で感じる和らぐ雰囲気の世界観
本作品の特徴は、懐かしい場所だからこそ感じられる
和む雰囲気・世界観をゲームで感じれることだと思います。
家族の不幸で帰省することになった一方で、
仕事の疲れも感じていたと思われる主人公。
どことなく現代社会人を写すような彼が
うめとの会話を通して、懐かしさを感じつつ、
喋っていく様子。
柔らかい音楽を活用し、マップも水彩画のような
優しい色合い。一方で、実写画像も活用しています。
自然さと優しさが溢れており、何も言わずに
彼を受け止め、そして彼も自然と言葉を発する。
イメージとしては、ジブリの世界観に
近い感覚でしょうか。
受け入れてくる自然さ、そして蘇る思い出。
もう何年も戻っていないのに、記憶から発せられ、
ついつい口に出してしまう。
地元に戻ったらついつい同じようなことを
思いそうだなぁ……、久しぶりに行きたいなぁ……。
そんな思い出が蘇ってくるような
感覚を味わえるフリーゲームです。
まとめ
柔らかい雰囲気で懐かしさを感じ、
ついつい帰省した時の思い出が
蘇ってくるような雰囲気が味わえます。
新生活を前にしている人は、
地方との別れの前に。
都心での生活に慣れている方は、
地元に思いを馳せながらプレイできる。
短編ながらも特殊な演出を使いつつ、
世界観をしっかりとまとめている、
上生菓子のような上品さと美しさも
兼ね揃えている作品です。
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