今日のフリゲは、40分程度でクリアできる、
オーソドックスなRPG。
短いながらも、基本に忠実で人間味の感じられる
主人公が島を冒険する
「トレジャーハンター:アルド」です。

トレジャーハンター:アルド

2017年5月19日にLilipaさんが公開された
短編RPG作品です。以前からふりーむでは公開されていた
作品のようです。

トレージャーハンターである主人公が
お宝を求めて島を探索するお話。
軽く島を探索していたアルドでしたが、
めぼしい宝を見つけることが出来ず、島の住人に
話を聞くために行動するために村に向かうところから
本編は始まっていきます。

そのついでに、お金に繋がりそうなお話を貰ったり、
村人から得た情報の場所を調べると、
謎の仕掛けを発見したして、物語が進んでいきます。

本作品は3つほどのダンジョンがある小さな孤島を
舞台に、村人からの情報を得てそのダンジョンを攻略していく
ような形式を取っている作品になります。

システムとしては、味方パーティ1人の
ランダムエンカウント・サイドビューによる戦闘画面を採用。
エンカウント率は、やや高め。

難易度はお金稼ぎついでにレベル上げをして、
回復を意識しながら戦えば問題なくクリアできるレベルで、
普通ぐらいから気持ち難しめぐらいの難易度かなぁ……と思います。

短い規模の作品ですので、特殊なシステムなどはありませんが
アクセサリに異常状態防御や攻撃アップ・HPアップなど特殊効果が
用意されているので、少しだけ自由度のあるような編成も可能。

短い作品になっていますが、
「ザ・RPG!」という感覚が強く感じられる
短編作品になっています。

人間味あふれる主人公の感情表現! 王道ミニ冒険RPG


本作品は程よい難易度を採用し、ダンジョンの数なども
コンパクトに纏めて、ミニRPGとして基本を抑えながら
王道を貫いているRPGのように思えました。

ダンジョンの数は少なめですが、
一つ一つのダンジョンは少し広め。
(この広さも長すぎず狭すぎず、程よい感じ!)

ダンジョンには宝箱も多彩な中身で設置してありますし、
ボス戦の前では注意喚起もある。
アイテムの数などは短編の規模に合わせて厳選もしており、
選べる楽しみはやや少なくなっている印象もありますが、
プレイ時間40分ぐらいであれば、一度の買い替えぐらいで
事足りてくれるので、短編に最適化している絶妙さを自分は感じました。

個人的には、主人公の人間味溢れる感じも
すごく好感を持ちました。

一見好青年に見えるのですが、
トレージャーハンターとしてがめつい・野心的なところも
見え隠れしている。

宝箱に関することを見つけると、
声高らかに喜んでいることがわかるようなテキストで、
いい感じのキャラ感が味わえました。

こんな感じで値段交渉できるシーンとかがあるのも、
個人的にはおっ!と思ってしまいますね。
どこまで釣り上げていいんだろうみたいな……(笑)

全体としては、短編というボリュームの中で、
基本を忠実にしつつ、オーソドックスなRPGらしさも
感じられる、うまくまとまっている作品という印象でした。

1点難点をあげるとすると、次回作に繋げるためか、
終盤になって独自の世界観が強く出たために
展開が早く見えてしまった印象がありました。

この作品全体的に、独自の世界観があまりなく、
「トレージャーハンターが宝を探す」という一般的な
シナリオで進ませているのですが、
エンディング直前で次回作に繋げるように色々な設定、
舞台の変化を突然起こしていく印象があるんですよね。

展開を「なんだろう?」と思わせる
仕掛けに力を入れるために全体的な説明をしない手法だったため、
作品単体で見てしまうと、締めが見えづらかったかも。

伏線として専門用語周りを事前に何か見れるような要素があるとか、
作品としてはハッピーエンドに見せかけて、エンドロール後に
何かありそうと思わせるのをちら見させる程度にしたほうが、
シリーズの読み切りみたいな完結感は出たのかなぁ……と思いました。

あと、細かい点ですがスタート地点から
回復ポイントまで距離があったので、
スタート地点にも回復できるような要素があると、
親切設計気味な最近の流行としては良かったかも。

とはいえ、スタート時にはアイテムをもたせる、
宿屋などの価格も低めなど、しっかりと難易度も考えられていた
作品だと思うので、スーファミ世代とかのRPGプレイヤーならば
しっかりと楽しめる作品としてまとまっている印象がありました。

まとめ


トレージャーハンターが島を冒険していくという
王道的なストーリーをしっかりと短編規模に落とし込み、
しっかりと王道的なRPGらしさも感じられるような
まとまりも意識されている感覚が強く味わえる作品だと思いました。

初作品らしいのですが、個人的には王道的なRPG作りに
センスあるような印象も受け、続編では色々な設定も
想定されているような感覚も強く感じられたので、
今後のRPG作品も楽しみに感じられるルーキー作者さんだなぁ……
という印象がありました。

王道的な展開が好きで、短い時間でも
バランスとかをしっかりと意識されている、
王道RPGをプレイしたい時に見てもらいたい作品だと思います。

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