今日紹介していくRPGは短い短編作品ながらヒロイン達との最終的な展開が変化する、簡単なマルチエンドを搭載している『お手軽冒険RPG 「夏は暑いぞ、かき氷っ!!」』です。

お手軽冒険RPG 「夏は暑いぞ、かき氷っ!!」

2017年9月26日にRPGアツマールさんにて公開されている夏の日さんが公開された短編RPG。プレイ推奨時間は80分になっていますが、自分はエンド一つ見るのに43分ほど。マルチエンドですが、ヒント機能なども充実し、終盤での分岐になるのでオールコンプ目指しても1時間ちょっとぐらいかなぁと思う規模のRPGです。

製作者は夏の日さん。以前紹介した「カタコリ・クエスト」の制作者さんです。

女の子二人と旅行を予定している、エオと優仁の二人の行動から始まっていく物語です。旅行を予定していますが、旅費として30万セヤナ(セヤナは今作での通貨単位)が掛かることが判明します。

足りないお金のために、お仕事をする決意をする二人。お仕事の斡旋もしている酒場にいると、村長があることを理由に、お仕事を出していることを聞きつけます。

その仕事の内容は、魔王へお手紙届けること。近隣に引っ越してきた魔王がモンスターを放し飼いしており、それをやめてほしいという内容を手紙で伝えてほしいということだったのです。

魔王城へと向かう二人ですが、魔王城にたどり着いた二人の前には倒れた魔王が……。村長から貰った手紙を無事に魔王へ渡し、旅行へと行くことができるのでしょうか。

本作品は大きく分けて4つの島から構成される短編RPGです。「お手軽」という項目がタイトルについているように、サクッとした時間で王道的なゲームとコミカルな雰囲気のRPGを楽しめるように意識されているようにプレイしてても感じるフリーゲームです。

戦闘周りは、ランダムエンカウントでサイドビューを採用。レベルアップによってスキルを取得していく、ツクールデフォルトの戦闘システムに近い感じです。ランダムエンカウントはややフィールドマップが高い印象だったり、終盤広いエリアでエンカウントがあったりしますが、フィールドマップ自体は狭めですし、後半ぐらいからはエンカウント無効アイテムも低価格で購入できるので、しっかりアイテム購入とかさえすれば許容できる範囲だと思います。

ツクールデフォルト戦闘に近いのですが、敵の弱点が表示されたりと丁寧な仕様です。魔法攻撃も属性以外に追加効果の発動可能性がそれぞれあったりと、短い規模の中でもゲーム性を高めるような仕掛けが導入されています。

わかりやすさとマルチエンド! 遊べるお手軽に力を入れたコミカルRPG


「夏は暑いぞ、かき氷っ!!」は『遊べるお手軽』に力を入れている印象がとても感じられるような作品に感じました。

例えば、画面左上には現在の目的が表示されたり。

物語で重要になる要素や、キャラクター情報など、比較的大切なポイントには効果音や文字色変化を使って表現してくれています。

また、ボス戦前には回復ポイントがある他、街などにある水を飲むとHPとMPが回復するというシステムも。

ゲームバランス自体は、10回ぐらい戦闘すると厳しい!ぐらいの難易度で2~3回戦等ぐらいで突破できる!位な感じですが、この水の配置ポイントが複数あるので、敵の強さもほどほどに感じつつ、そこまで深く注意しながら進むことができて、自分的にはRPGも楽しめるお手軽難易度感がありました。

後半になると、倒さなくてもいいけど倒すことでレアアイテムが貰えるモンスターや、選択肢を使って仲間たちとの関係が変化するようなちょっとしたマルチエンドも採用しています。

クリア後には各ルートの行き方ヒントも貰えたりするので、やりこみもしやすいようなお手軽感も用意されています。

シナリオもややライトな感じですし、アイテムの説明もネタっぽいのがあったりと、細かいところまで意識ができているような感じで丁寧に作ろうという感じが伝わってくる作品です。

気になった点を強いてあげるのであれば、ややすべての世界設定をプレイヤーに説明してあげよう!という点が強かったことがちらほら見られたことでしょうか。お手軽ということでよりわかりやすくという感じにしているのだと思うのですが、丁寧にしすぎているがゆえにそれが伏線のように見えてしまったり、世界観がわかりづらくなってしまうようなことがあった気がしました。

このお母さんのお話だと、多分説明入れなくても会話の内容から想像できると思うのですが、そういった点もしっかりフォローしてくれてたりする箇所が多いんですよね。どちらかと言うとライトな雰囲気の王道RPGだったので、ガガーっと行ける時は多少勢いで行ったほうがコミカルな長所面がより良くなるんじゃないかなぁと感じました。

まとめ


説明や雰囲気でお手軽感を出しつつも、ゲームは細かな回復ポイントなども活用し、やりごたえを出しつつもお手軽にしている、ゲームとしても楽しめるお手軽作品。ネタ要素なども積極的に取り入れており、ガッチリと構えてプレイするよりかは気持ちもお手軽な気持ちで遊べるようなフリーゲームです。

いい意味で集中せずに遊べる雰囲気のRPGなので、RPGをやりたいけどぎっちり遊びたくないなぁという気分の時に向いているフリーゲームです。

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