今日紹介していくフリーゲームは、連絡が取れなく
なった兄を追うために冒険者になる主人公・ライヒアルトが
兄の手がかりを求めていく過程である魔族と出会ったことから、
国全体に関わる問題にも行動していくことになる
「求め選べよ冒険者」です。

求め選べよ冒険者

2017年4月19日にみささぎかなめさんが
RPGアツマールに公開された冒険RPG作品。
ふりーむさんでDL版も公開されています。

王城に行くという手紙を最後に、
連絡が取れなくなってしまったライヒアルト。
冒険者になることで、王城に入りやすくもなるため、
魔法の扱いができるデリアとともに冒険者になってきたところから
本作品は始まっていきます。

しかし、冒険者になることができても、王城への道は
一筋縄ではいきません。
さらに王城付近では、強力な魔物たちの姿もいるようす。

そして、冒険の過程で出会ったある人物との出会い。
家族探しは国にも関わる問題にも、絡まっていきます。

本作品は多人数パーティ制、ランダムエンカウントを採用、
サイドビュー戦闘の王道RPG作品です。

敵を倒して経験値を取得しレベル上げ、お金をためて強力な装備購入。
ツクールMVではデフォルトで付随されているSPはなく、
技・魔法ともにMPで発動する以外は、ほぼツクールMVのデフォ戦闘と
同じ仕組みをとっています。

大きな特徴としては、中ボスなどに迂回ルートや弱体化機能が
ついているという要素。特定の条件をみたすことで、
ボスとの戦闘を回避できたり、大幅に弱体化した状態で戦闘することが出来ます。

ただこの点は、どちらかと言うと迂回・弱体化させないと
かなり厳しいぐらいの難易度でバランス調整されている印象だったので、
面倒なフラグ立てしなくてもゴリ押しできる機能もある……。

ぐらいな感じで考えたほうがいいかと思います。

数は多くありませんが、サブクエストもあり。
プレイ時間は推定時間3時間、当方はクリア時間は2時間半。
1日でプレイできる、やや短い中編クラスのRPGです。

まったりしたやさしさも受ける、王道RPG


さて本作品はツクールMVのデフォルトをベースにした
RPG要素が強い作品ですが、細かい点でのこだわりも感じさせられる
印象を受ける作品でした。

王道RPGといえば、壺調べ。
しっかりと本作品では町の壺などを調べると
アイテムを手に入れることができる場合もあります。

ちゃんとこういった仕様についても、モブキャラが何気なく
教えてくれるので、ヒントを探すついでに色々なキャラへと
話しかけていけば、システムは理解できやすいと思います。

また、繰り返し話しかけると反応が変わるキャラも。
静止画だとお伝えしにくいと思いますが、この上の2つの画像、
それぞれの会話内容が交互に出るようになっています。

こういう会話変化とかは、地味に楽しいですよね!

どんどん遠くの階層に潜っていくダンジョンなども、
終盤には登場します。

ダンジョンも全体的にはエンカウント率気持ち低めかな?という感じ。
冒頭のダンジョンはエンカウント率高く感じるかもしれませんが、
マップの大きさで調整されているみたいなんですよね。

冒頭のダンジョンはやや狭いので、比較的エンカウント率が高いだけ。
広いダンジョンではしっかりと歩ける余裕があるので、そこまでストレスに感じません。

ラスボス戦は強かったけど、ザコ戦は1~2ターンで倒せることも多め。
常に2人以上の仲間がパーティにおり、主人公や序盤から仲間になるキャラが
全体スキルを所持し、一層しやすいので、全体的にはサクサクな印象も。

シナリオは、なんだか可愛らしい感じも。
方向性としては、家族探しから始まる王道的なファンタジー要素という
感じなんですが、キャラクター達の優しい感じが強く伝わってきて、
幸せを感じられるような和み感もある感じがしました。

時にはピンチや大きな問題に直面することも。
王道的な物語を楽しみつつも、まったりもできるような印象の作品でした。

1点、気になったことをあげるとすれば、
もうちょっと間を意識してあると、物語の波がより濃く出た感じがしました。

本作品、色々と山場になるところはあると思うのですが、
音楽の変化もなく、一定テンポをキープしすぎている事が多く、
スムーズに進みすぎてる感もあるんですよね。

シリアスな感じになっても、音の変化とかが無かったりしたので、
ちょっと場面の雰囲気が一定になりがちに見えたかも。

突然問題起こった・問題を解決したとかの時には一呼吸置いたり、
音楽でも雰囲気を伝えたりすると、物語の波にメリハリが出て
よりワクワクさせる刺激にもなったんじゃないかなーと思いました。

まとめ


登場キャラクターの優しさなども感じることができる、
王道ながらも和みもあるような感じを受ける中編RPG。

自動イベントなどは少なめかもしれませんが、
その分モブキャラやちょっとしたやりこみにも力を入れている印象で、
さくっと楽しむことも、ガッツリと楽しむこともできるような
両面性を持っている点が特徴的に感じました。

一日ぐらいでクリアできる王道系をやりたいときとかの
選択肢に入れるといい作品だと思います。

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