今日紹介していくRPGは戦闘を繰り返していくことで能力値が上昇し、攻撃を行うことで稀に技を取得していくロマサガ系のシステムを手軽に楽しんでいくことができる「村の勇者と8つの光」です。
KIDさんが2017年10月に公開されたフリーシナリオに近い形式のRPG作品です。プレイ時間2時間ちょっとでしたので、当サイトでは中編RPGとして取り扱っていきます。
物語は主人公・ライルの住む島にとある塔が現れたところから始まっていきます。
かつて魔物に支配されていたこの島は、古代の魔法によって守られていました。古代の魔法が弱まったと考えた村長。村には「魔法の効果が弱まり塔が出現した時、村に勇者の子孫が存在する」という言い伝えがあり、村の若者達を呼び出します。
言い伝えに寄れば、塔の入り口にある石碑に触れ、塔の扉が開けば勇者の子孫であることが判明するとのこと。
石碑に触れ、扉を開くことが出来たライル。勇者であることがわかったライルは、大陸には8人の勇者がいるため勇者とともに、塔の調査及び塔の上にいるという、魔王を倒すことになります。
本作品はランダムエンカウント・サイドビューの戦闘を採用。戦闘システムはやや特殊で、キャラクターは複数の武器を装備可能。戦闘中に左右ボタンを押すことで使用する武器を切り替えていくことが出来ます。
また、武器を使って戦っていくと、時折その武器の系統の技を取得すること(閃き)があります。例えば、上記画像の場合は剣を使っていた時に閃いたデミルーン。閃いた技はいつでも使用できるようになリます。上記画像のデミルーンであれば、剣技として取得したので、装備している剣を選んだ場合に使用できます。
成長システムも特殊です。レベルの概念がなく、戦闘で勝利してもお金だけで経験値は貰えません。その代わり、各キャラクターなどの行動を元にランダムで直接能力値が上がっていきます。例えば上記であればライルの攻撃力や防御力、アンの攻撃力などが上昇しています。
商業作品のロマサガシリーズを知っている人は、その系統システムと思って頂けるとわかりやすいかと思います。
無事にアナタが塔の調査を行い、魔王を倒すことができるのでしょうか。
サブクエ中心に勇者を加えて冒険! コンパクトながら自由度の高いRPG
本作品は村の西にある塔を攻略していくことがメインの目的ですが、塔のモンスターたちは凶暴。しかし、主人公のいる島には様々な属性に関する勇者たちがおり、条件を満たすことで仲間にしていくことができます。
仲間になる条件は多彩です、直接依頼のような形で悩みを打ち明けてくれる場合から、モブのように歩いていて会話と周りのアイテムから推測して行動していくことで仲間にできることなどがあります。
仲間にするキャラクターのイベントのの中には、ちょっとしたダンジョンを攻略する必要があるものや、ある程度強敵を攻略しないといけないものもあります。わかりにくいものもあり、自分も今回クリアしましたが、多分2キャラクター仲間にすることができませんでした。話を聞いたり物を調べて色んな情報を探しつつ、どのような順番で仲間を加えていくかも行動しながら考えていく楽しみがあります。
シナリオ重視作品ではありませんが、ちょっとした設定も各キャラによってあり。また、魔法をひらめくことができる魔導書は各キャラごとに異なるので、取得が狙える魔法にも変化があります。装備できる武器の種類もそれぞれ異なり、キャラクターによっては特殊な効果を持つキャタクターもいます。最大5人まで戦闘に参加することができるので、どのメンバーを入れていくかも選定していく自由度の高さもあります。
戦闘地の陣形により能力値も変化。配置によって能力値の変動もあるので、一度戦ってダメだった場合でも、陣形や配置を変えることで突破できることもあります。2時間ほどの規模の作品でしたが、程よく広い戦いの幅を味わうことができる点が今作の魅力の一つです。
やや体感的なエンカウント率が高かったり、エンディングもやや短い感じはありましたが、個人的にはこの辺はスーファミ初期ぐらいのRPG感があって特に気になる感じがありませんでした。ボスはちょっと強めでやりごたえがある感じなので、どちらかと言うとあまり長くない一方でやりごたえや自由度の高いRPGをやりたい人には魅力的なRPGだと思います。
まとめ
コンパクトなRPGですが、成長や能力値育成が長くも遊べるような構成で、かつ仲間や武器などの選択肢が多め。技の数も多いので戦闘の幅が広く、技閃きによるランダム性も程よくあって、時間に対して楽しめる要素の多いRPGです。あまり長い時間を楽しむことはできないけど、少しずつ成長させていくような要素や繰り返しプレイスタイルを変えて遊べるような作品を求めている方へ特にオススメなRPGだとおもいます。
シナリオ重視よりも、システム重視な印象の受ける王道よりなRPGです。